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ネットでSSD付きPCを買いました-速いっ!

(2020年10月15日)

 ほぼ1年前、2019年9月に富士通ショッピングサイト「Web Mart」で、補助記憶装置としてSSD 256 GB(HDDなし)を装着したノートPCを購入しました。このPCの起動時間は20秒ほどで完了します。WordやExcelの立ち上げもほぼ瞬時で終わります。これまでのWindows10 PCで、この起動時間に数分もかけていたのは何だったのか、その時間のムダが悔やまれます。
 SSDの他に、CPUはIntel i7に、メモリは8 GBに、ドライブはBlu-ray Discに、OfficeはHome & Businessに、ディスプレイは1366×768ドットのものにするなど、PC全般に亘って部品ごとにカスタマイズして購入しました。このPCの購入は動作速度を速くすることを第一に考え、価格は13万円ほどにもなりましたが、今はサクサク動くPCに自身の寿命が伸びた気分に浸っています。
 このページはSSDがPCの動作速度に大きく関与する理由と、ネットでカスタムメイドPCを買った経緯を紹介します。アウトレットなどの高級な新品部品を集めて商品をカスタマイズするのでしょうか、価格も店頭販売品よりネットの方が安いような気がします。


<コンピュータの基本構成と働き>
 コンピュータには 家電やロボットなどを制御するマイコン、家庭や職場で使うパソコン、会社や銀行などで使われる大型コンピュータ、スパコン「富岳」に至るまで その働く原理はすべて同じです。コンピュータの速度を左右する要素はどこかを探るために、まずコンピュータの基本構成とその働きを復習しましょう。
 右図はパソコン(以降PCと呼びます)をイメージしたコンピュータの基本構成の概念図です。コンピュータが働くとは CPUとメモリとの間のプログラムのやり取り そのものです。メモリはCPUの仕事場です。
 もう少し具体的にいうと、CPUがメモリにあるプログラムの意味を解釈して、入力データを演算・制御して結果をメモリに渡し、必要ならディスプレイに表示することです。これがCPUの働きのすべてであり、常時CPUが直接アクセスするのはメモリだけです。CPUの処理速度と十分なメモリ容量があることが、PCの処理速度を決める第一の要素なのです。
 一方、補助記憶装置(以降はストレージ:storageと呼びます)としての磁気ディスクのHDD(Hard Disc Drive)、または半導体フラッシュメモリのSSD(Solid State Drive)は、PC動作中は他の使っていないプログラムやデータを保存しているだけということに注目してください。ところが、このストレージこそがPCの動作速度を決める、もう一つの決定的な要素でもあるのです。詳しく見ていきましょう。

<プログラムを起動するとは>
 PCのストレージとしては、長い間磁気ディスクHDD(Hard Disc Drive)が使われてきました。最近は半導体の不揮発性メモリであるフラッシュメモリが、SSD(Solid State Drive)と呼ばれて高速ストレージとしと注目されています。
 すでに述べたように、コンピュータが働くとは端的にいうと「CPUとメモリでのプログラムのやり取り」です。通常のメモリ(DRAM)は揮発性で、かつ容量も10 GBほどで多くはありません。そこで、PCはOS(基本プログラムWindows)や、特定のアプリ(一般のプログラム)を働かせる必要がある都度、容量の大きいストレージに保存してあるプログラムを、メモリに格納(コピー)する必要があります。
 すなわち、PCを起動するということは、ストレージにある基本ソフトWindowsをメモリにコピーするということです。Word・Excel・ブラウザ・画像処理などのアプリを起動するということも、ストレージにあるプログラムをメモリにコピーすることを意味します。
 右図でいうと、プログラムを起動するとは「上向きの矢印」を意味し、プログラムを終えるとは下向きの矢印」(主にデータを保存する)を指します。

 すでにおわかりのようにPCやアプリが起動する時間は、ストレージにあるプログラムをメモリにコピーする時間です。特にモータで回転するHDDの動作速度は、半導体のDRAMが使われるメモリに対して桁違いに遅いので、これがPC全体の動作速度を遅くする最大のネックになっているのです。
 この速度差を埋めるために、次に必要な情報を前以て一時的に記憶しておくキャッシュ(cache)も工夫されています。メモリとしては動作速度が極端に遅いHDDに付きっきりというわけには行かないということです。このハードディスクに対するキャッシュが ディスクキャッシュ(DRAM:8MB程度をディスクに内蔵)ですが、焼け石に水という程度でしょう。

<SSDが注目されるわけ>
 PCの動作速度を左右する要素には、大きくCPUの性能、搭載メモリの容量、ストレージの性能の3つであることが分かりました。その中でも眼に見えて気になる大きな要素は、PCの起動やアプリの起動速度を大きく左右するストレージです。巷ではストレージを速度の遅いHDDから高速のSSDに置き換えたという話をよく耳にします。
 このSSDは半導体だからかなり高速だろうと推測されますが、思ったほど速いというわけではありません。一般にPCの動作速度を測ることを「ベンチマーク」といい、それによく使われるソフトが「CrystalDiskMark」です。このソフトを使ってHDDとSSDの動作速度を計測したページがあるので、その内容を紹介します。一般的に「Seq Q32T1」の読込速度(Write)を参考数値としてるようですが、HDDやSSDでは読出速度(Read)が大切です。
 HDDには主にノートPC用に使われる「5400rpm HDD」と、デスクトップPC用の「7200prm HDD」の2種類があります。「5400rpm HDD」は下図左に示すように、Read 100 MB/sくらいの速度しか出ません。「7200prm HDD」の約半分の速度で、ノートPCが重いといわれる原因のひとつです。その意味でSSDの採用は、ノートPCがその恩恵を多く受けるのです。
 SSDの計測速度の例は下図右に示しています。現一般仕様「PCIe接続のNVMe SSD」でRead 3000 MB/s ほどあり、「5400rpm HDD」の30倍ほどの動作速度があります。例えば、「5400rpm HDD」で1分(60秒)の起動時間を要するアプリなら、「PCIe接続SSD」にすれば1/30の 2秒ほどで起動してしまいます。
(注)「PCIe」とはSSDを高速接続する規格であり、PCIe接続のSSDは通信規格「NVMe」にも則っています。


<SSDの寿命>
 一般の読み書き可能な半導体メモリは電源がなくなると記憶内容を喪失するので、揮発性メモリとも呼ばれます。これに対してのNAND型フラッシュメモリは電源がなくなっても記憶内容を保持し続けるので、不揮発性メモリとも呼ばれ 昨今大きな脚光浴びています。PCの周辺メモリとしてよく使われている「USBメモリ」や「SDカード」、今回のテーマ「SSD」もこのフラッシュメモリが使われています。さらに、スマホの記憶にも多くのフラッシュメモリが使われています。
 ネットの書き込みでは、このフラッシュメモリの寿命を懸念するものもあります。フラッシュメモリの寿命は、「読み書き回数の限界」があり、これにより寿命が決まるようです。
 SSDは数万回の書き換えに耐えられる設計にはなっていますが、それでもハードディスクや光ディスクに比べてデータの欠損率が高く永久保存には向かないようです。ただ、USBメモリやSDカードなどと同じフラッシュメモリなので、寿命もそれと同じように考えられがちですが、実際にはUSBメモリやSDカードより圧倒的にSSDは長持ちするような工夫がされており、PCのストレージとして実用的には支障はないようです。
 さらにネットで調べてみると、デジタルデータを保存するメディアを寿命の長い順に並べると、ほぼ次のようにいわれており、PC用のSSDは実用上の問題はないようです。
 光ディスク>磁気テープ>フラッシュメモリ>ハードディスク>フロッピーディスク

<富士通Web MartでPC購入の実際>
 PCメーカはいずれもネット上にショッピングサイトを持っていますが、ここでは「富士通Web Mart」で提示されたスペックから目的のPCにカスタマイズする方法を例示します。下図は「富士通Web Mart」トップページから、ノートPC 15.6型の売れ筋の機種のページを開いたところです。
 画面の中央にはこの機種で標準部品を指定したときの「価格」が示されています。画面右上には電話番号が記されており、担当者と電話で相談しながら使いたい部品を絞り込んでいきます。

 この画面の下方には下図のような部品指定の表画面があります。赤丸は「私ならこの部品にしたい」ということを例示しました。特定の部品を指定するごとに、「価格」の値が自動的に変化するようになっています。

 私の部品指定の考え方を羅列します。
・ディスプレイの画素数:1336×768は譲れないポイントです。
 1920×1080は全般に文字が小さすぎて高齢者には不向きです。
・OS:Windows 10 Home で十分です。
・CPU:Intel i5 以上の性能は欲しい。
・メモリ:8 GBもあれば一般には十分です。
・ストレージ:SSDは絶対です。容量は一般には256 GBで十分です。
・光学ドライブ:Blu-ray Discは欲しいです。
・Office:Home & Businessにしたい、PersonalにはPowerPointがありません。

(SSDの容量の選び方)
 容量は一般には256 GBで十分です。私のPCも右図のように256 GBを搭載しています。OS、Officeの他に画像や動画の処理ソフトとそのデータも保存していますが、購入後1年たって4割ほどの空き容量があります。
 上図富士通の仕様ではストレージとしてHDDもプラスされていますが、HDDがない機種もあります。私は別途外付けHDDを画像や映像など大きいデータの保存と、一般データのバックアップ用に併用しています。




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