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メモリとハードディスクの働き

(2007年11月01日)

 パソコンの話をしているとき、「メモリ」という単語をよく耳にします。「メモリって何? どんな働きをするの?」、「USBメモリはメモリ?」、「ハードディスクも記憶装置だからメモリ?」、などと聞かれます。USBメモリやハードディスクも言葉の上ではメモリ(記憶装置)ですが、コンピュータで一般にいう「メモリ」とは全く別物です。
 メモリやハードディスクはパソコンにとって重要部品ですが、筐体の中にセットされていて、外から見えない構造になっています。殆どの人が見たことがないからこんな混乱に陥ります。今回は、メモリとハードディスクの働きと、その増設や交換法について学びます。

<コンピュータの基本構成>
 マイコン、パソコン、ミニコン、汎用大型コンピュータなどのコンピュータは、すべて同じ構成をしています。そのコンピュータの基本構成は、下図のように中央処理装置(CPU)、主記憶装置、補助記憶装置、入力装置、出力装置から成っています。

 中央処理装置は、CPU(Central Processing Unit)とも呼ばれ、演算・制御というコンピュータの頭脳部を司ります。パソコン用のCPU は超高性能半導体でできており、その市場はIntel 社とAMD社の2社が独占しています。このCPU は「いかに速く演算処理するか」の一点に焦点が絞られて、その内部回路は半導体LSI の極限にまで進化し続けています。
 下図にAMD社のCPU 「Mobile Sempron」 を例示します。写真右(CPUの裏)には、ズラリ並んだCPUの端子(ピン)が見えます。

   

 主記憶装置は メインメモリ、内部メモリ、または単にメモリと呼ばれます。このメモリは、HDDなどの補助記憶装置にあるプログラムやデータを一時的に格納 し、CPU から高速でアクセスできるようにします。一時的に と書きましたが、その意味は特定のプログラム(ソフトウェア)を起動する都度、そのプログラムをメモリにコピーします。メモリはCPUの仕事場です。
 CPUを速い速度で働かせるには、原理的に速度の速いRAMとペアを組ませるわけです。RAMに比べて極端に速度の遅いHDDなどの補助記憶装置は、格納しているプログラムを起動する都度そのプログラムをメモリにコピーするのが役目です。CPU・メモリ・HDDのこんな特性を踏まえて、コンピュータの基本原理をそのようにしているのです。

 補助記憶装置は 外部メモリともいい、プログラムやデータを永久保存するデバイスの総称です。補助記憶装置の代表はパソコン本体に組み込まれているハードディスクドライブ(HDD)で、磁気ディスクでできています。プログラムは、一般にハードディスクにインストールしておきます。
 ハードディスクと同じ磁気ドライブの仲間に、フロッピーディスクドライブ(FDD)があります。また、CD/DVDドライブ(光ドライブ)や、USBメモリ・SDカードメモリなどのフラッシュメモリも補助記憶装置です。これらの補助記憶装置は、電源OFFでもデータは消えない という物性的特性があります。

 入力装置にはキーボードとマウスがあり、出力装置にはデータを画面に出力するディスプレイ、紙面に出力するプリンタ、音に出力するスピーカなどがあります。
 また、大型コンピュータが中心であった頃の習慣で、中央処理装置(CPU) と主記憶装置(メモリ)を「コンピュータ本体」と呼びます。(現在のパソコンでは、この呼称には若干の違和感がありますが・・・) そして、HDD・FDD・CD/DVDドライブなどの補助記憶装置、および入力装置、出力装置を総称して、「周辺装置」あるいは「周辺機器」(peripheral equipment)と呼びます。

<メモリ種類>
 メモリには RAMラム:Random Access Memory)と呼ばれる読み書き可能な半導体メモリが使われます。このRAMは電源OFFでデータは消えてしまう という物性的特性があります。
 メモリは、一般的に下図のような RAM(Random Access Memory)と呼ばれる半導体メモリが使われます。RAM はランダムに、かつ高速に読み書きできますが、半導体メモリの物理的特性として、電源を切るとデータが消えてしまいます。そのためRAM などの半導体メモリは、揮発性メモリとも呼ばれます。
 

 このRAM には、大きく2種類があります。
SRAM(Static RAM):「エスラム」と呼びます。高速で動作しますが、やや大きな消費電力が必要です。高速が要求されるレジスタ(resister :CPU内にある高速の一時記憶装置)や、キャッシュメモリ(cache memory :CPUと主記憶のスピードの違いを埋めるための記憶装置)などに使われています。
DRAM(Dynamic RAM):「ディーラム」と呼びます。SRAMと比べやや低速ですが、消費電力が小さく、安価に高集積で大容量のもが作れます。大容量が必要な主記憶装置として使われ、一般にメモリあるいはRAM といえばこのDRAMのことを指します。

<メモリの必要容量>
 さて、あなたは自パソコンのメモリ容量をご存知ですか? カタログや取説には記載されていますが、「システムのプロパティ」から見ることもできます。デスクトップの「マイコンピュータ」を右クリックして、ショートカットメニューの「プロパティ」~「システムのプロパティ」画面の「全般」タブを選択します。

 上図は、私のFujitsuパソコン FMV-NB40S の例です。画面の右下段にCPUの種類(Mobile AMD Sempron)と動作周波数、メモリ(RAM)容量 960MB の記載があります。購入時のメモリ容量は512MBでしたが、その後空きスロットに512MB を増設しました。合計1,024MB(1GB)のはずですが、64MBをグラフィック用に使っていますので、メモリの実容量は960MB になっています。

 Microsoft社として、メモリの最小必要容量はWindowsXPで 128MB、Vistaで 512MB といっていますが、実際にCPU がスムーズに働くにはその2~3倍の容量が欲しいといわれています。WindowsXP発売当初のパソコンでは、128MBや 256MBの機種が主流でした。こんなパソコンにウィルスバスターなどのセキュリティソフト(非常に大規模なソフトです)を導入すると、パソコンの起動速度やアプリケーションの動作速度が極端に遅くなります。
 そんなときは、メモリ容量を 2~3倍にアップしてみてください。動作速度が飛躍的にアップします。メモリの増設方法はパソコンの取扱説明書に書いてありますから、誰にでも簡単にできます。ただ、DRAMの技術も日々進歩していますから、メモリの追加購入時にはパソコンの機種をメモしてパソコンショップに行ってください。容量だけでなく、物理的特性がそのパソコンに合致したものを買う必要があります。

<ハードディスクドライブとその換装>
 ハードディスクは磁性体を塗布した金属ディスク(プラッタといいます)を数枚重ね合わせ、これをモーターで高速回転して、磁気ヘッドでデータを読み書きする構造になっています。ディスクの大きさは、ノートPC用が 2.5インチ(5400回転/秒)、デスクトップPC用は 3.5インチ(7200回転/秒)が主流です。
 このハードディスクをパソコンに接続するのに、IDE(ANSIではATAといいます)という規格があります。古くはUltra ATA(パラレル転送)が使われましたが、近年はシンプルなケーブルで高速な転送速度を実現できるSerial ATA(シリアル転送)が主流になっています。

 また、形状や使い方により、外付けタイプと内蔵タイプがあります。外付けタイプは、単純にハードディスクを増設する場合に、もっとも使いやすいタイプです。外付けケースの中にHDDを収納し、USBやIEEE1394などのインターフェイスでパソコンに接続します。据置型のほか、持ち運びに適したポータブルタイプも人気があります。
 内蔵タイプは、外付けタイプに比べて、増設・交換はかなり難しく手間がかかります。特に、ノートPC内蔵のハードディスクの交換は、デスクトップPC用に比べて難しい作業になります。しかし、多くのノートPC用内蔵タイプが、マニア向けに市販されています。下図はその一例です。

 

 ノートPCのハードディスク交換は、多くのマニアが日常的にやっていますが、パソコンの取扱説明書には交換方法の説明はなく、メーカーの保障もありません。すべて自己責任でするしかありません。私も古いノートPCの何台かを交換(換装といいます)しましたが、Panasonic Let’s note Y2 は取り出し方法が分からず、メーカーに交換してもらいました。6万円ほど請求されましたが、自分でやれば(自分でできれば)その1/10 ほどの費用ですみます。
 Google などを使ってネット上で調べると、ノートPCの交換方法を丁寧に解説したサイトが沢山あります。これらを参考にして、ノートPCのハードディスク換装に挑戦してみるのも面白いでしょう。



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