<IT情報・デバイス間データ共有編> IT情報TOPヘ

無効にしたOneDriveで家庭内PCのデータ共有

(2023年12月05日)

 OneDriveは PC上のデータをネット(クラウド:雲)上に保存する Microsoftのストレージサービスです。Windowsに MicrosoftアカウントでサインインしてPCを起動すれば、OneDriveアプリも自動的にサインインして、PC側とクラウド側に OneDriveをそれぞれ 1つ作ります。
 OneDriveアプリの働きは PC側とクラウド側の OneDriveを同じ値にする、すなわち双方のデータを「同期」する仕組みになっています。ただ、一般の人がこの同期を適切に管理するのは非常に難しいのです。そこで、OneDriveの働きを無効にする、技術的にいえば「同期を停止、すなわち 非同期にする」ことを奨めてきました。
 今回は厄介な OneDriveを非同期にしても、何か使えることがないかを考えてみました。

<OneDriveを非同期で使えないか考えました>
 OneDriveの同期を停止することの物理的な意味を改めて考えてみました。OneDriveは同期を停止ても、WindowsにMicrosoftアカウントでサインインしている限り、クラウド上にはOneDriveは存在しているはずです。 OneDriveを非同期にしても何か使えることがないかをネットで調べましたが、同期が働いているときの説明しかみつかりません。
 ただ、YouTubeの「さようならOneDrive」の説明で「OneDriveは同期を停止してもブラウザからは利用できます」がヒントになり、同期を停止した OneDriveを手探りでブラウザからいじり倒しました。
 容量 5GBは多くはありませんが、いざというときのデータのバックアップとして使えます。家庭内に複数台のPCがあり同じMicrosoftアカウントでサインインしているなら、 これらPC間でデータを共有することができます。このPCを会社など外に持って行ったときは、自宅と同じ OneDriveのデータを容易に共有できます。
 私にとって非同期の OneDriveが、普通のストレージとして扱えるということは大きな発見?でしたし、PCのONと同時に始まるデフォルトの「同期」の苦渋からの解放でもありました。

<OneDriveを非同期にして複数台のPCでファイルを共有>
 家庭内に複数台のPCがある場合、すべてのPCで同じMicrosoftアカウントでサインインすれば、それぞれの PCのブラウザを使って 下図のような同じ一つのOneDriveの自分のファイル」(https://onedrive.live.com/)を見ることができます。
 このOneDriveを非同期にした状態では、PCとOneDrive間のデータの移動は特定の手段に制限されます。PCからOneDriveへのデータ移動の操作は、「ドラッグ&ドロップ」に限られます。OneDriveからPCへのファイルの移動は、OneDriveのファイルを右クリック ~「ダウンロード」で、自PCの「ダウンロード」フォルダに入ります。ただ、ファイルの内容である文字列や画像などの双方への移行は、「Ctrl+C→Ctrl+V」が使えるので不便はないでしょう。
 このように 非同期の OneDriveでも、家庭内のデバイス間で安全にファイルの共有ができますが、操作はややスマートさに欠けるようです。USBメモリで双方のPCに差し替えるのと比べると、この方法の方が使いやすとは思います。
 さて、記述が前後しますが家庭に複数のPCがある場合は、同じMicrosoft アカウントでサインインすることが奨められているようです。こうしておけば同じ1つの「OneDrive」を共有できるし、「壁紙」や「お気に入り」も同じになるようです。


<OneDriveを非同期にしたときの注意事項>
 「Windows11のOneDriveを無効にする」に則って非同期にしたときの注意事項です。
■非同期にしても「名前を付けて保存」で「OneDrive」への保存は可能のままです
 下図のように「名前を付けて保存」画面では デフォルトで「このPC」が指定されていますが、うっかり上段の「OneDrive」へ保存してしまったときはPCへ保存し直してください。

■ブラウザから見るOneDriveの URLはショートカットやピン留めにしておくと便利です
 Chromeでは「3点マーク ~ その他のツール ~ ショートカットを作成」をしましょう。Edgeでは「3点マーク ~ その他のツール ~ タスクバーにピン留めする」がいいでしょう。
■OneDriveに存在する「個人用Vault」は触らない
 「個人用Vault」は OneDrive内の保護された特別なフォルダです。重要な書類を入れる場所でアクセスは2段階認証で安全を確保します。


ページ
トップ