<IT情報・デバイス間データ共有編> IT情報TOPヘ

Googleフォト入門-スマホの写真をPCで扱う

(2023年06月15日)

 「Googleフォト」は写真や動画をクラウドで管理する無料のストレージサービスです。パソコン・タブレット・スマホなど複数のデバイスに対応しているので、いろんな機器で撮影した写真を一元的に保存して管理するのに便利です。
 さらに、クラウドへのバックアップ(保存)機能の使いやすさも、Googleフォトの大きな特長の一つです。家のWi-Fi 環境でスマホをONにすれば、屋外でスマホに撮りためた写真は直ちにクラウドにバックアップされます。このクラウドはログイン中のすべてのデバイスから個別にアクセスできます。
 このように、スマホで撮った写真はスマホの内部ストレージに保存した後に、ネット上にあるコンピュータ(=クラウド:雲)のストレージに自動的にバックアップされます。このネットを使った仕組みを理解すれば、スマホで撮った写真をPCで扱うのは容易です。

<Googleフォトのイメージ図>
 Androidスマホで「Googleフォト」というアプリを使って写真を見ている人は、スマホの内部ストレージに保存された写真を見ていると思っているのではないでしょうか。下図は「Googleフォトのイメージ図」で、その中央にある「Googleフォト」がクラウドのストレージです。一般にGoogleのアプリのデータはクラウド上に保存される仕組みになっています。スマホで撮った写真は内部ストレージにから、このクラウドのストレージにバックアップ(保存)されて、スマホとPCの「Googleフォト」のアプリで見るのは、共にクラウドにある同じ写真なのです。
 ただ、スマホで撮った写真は、直ちにクラウドに保存されるわけではありません。保存先はそのときの通信環境によって異なります。モバイル通信の環境で撮った写真は、通信量を考慮して自スマホの内部ストレージに保存します。そして家のWi-Fi 環境でスマホの電源をONしたとき、撮りためた写真は直にクラウドにバックアップされます。スマホの内部ストレージにある写真は「Files」アプリなどで削除すれば、スマホの空き容量を増やすことも可能です。
 ちょっとややこしいのは、「Googleフォト」という呼び方の対象です。「Googleフォト」とは写真をクラウドで管理する無料のストレージサービスのシステムに付けた名前ですが、下図中央にあるストレージのことを呼んだり、このストレージを扱うアプリの呼び名にもなっていることです。以下の説明でも、これらを一様に「Googleフォト」と呼ぶことにします。


<Googleフォトの基本設定>
 Googleフォトの概要がイメージできたところで、Androidスマホでの使い方を詳しく紹介します。正規の販売店で買ったAndroidスマホの場合は、あらかじめインストールと既定の初期設定がされています。かつ、スマホのGoogleアカウントと同じアカウントでログインされていてすぐ使える状態になっています。Googleフォトのアプリがない場合には、「Google Play」からダウンロードしましょう。

◇自動バックアップは既定の設定
 私のAndroidスマホ「arrows We F-51B」を例に具体的に説明します。下図左は AndroidスマホのGoogleフォトのトップ画面で、ここからいろんな設定をします。トップ画面右方のプロファイルアイコンをタップすると、下図中央のメニュー画面が現れるので「フォトの設定」をタップします。次に、下図右の「設定」画面で「バックアップ」をタップして、表示される「バックアップ」画面で バックアップのスイッチをONやOFFにできます。
 このバックアップの設定は 既定で「ON」になっています。Wi-Fi 環境でスマホの電源をONしたとき、スマホの内部ストレージに保存されている写真や動画があれば、直にクラウドのストレージへバックアップを始めます。いったん起動した後は、アプリを閉じてもバックアップが完了するまでそれは継続されます。
 なお、下図右「設定」画面の「バックアップ」をタップし、表示される「バックアップ」画面の下方の「モバイルデータ通信の使用量」には、「バックアップにモバイル通信は使用しない」となっています。既定ではバックアップは Wi-Fi 環境でのみで働くということです。

◇自動バックアップするフォルダの確認
 Googleフォトで見る写真は、その内容ごとにフォルダに分けてバックアップされます。上図右「設定」画面の「バックアップ」から、表示される「バックアップ」画面の最下段「デバイスのフォルダのバックアップ」をタップします。「デバイスのフォルダ」画面で、カメラ以外のフォルダは スイッチでONやOFFに設定できます。バックアップフォルダにはカメラフォルダは常にONで、その他は ScreenshotsとLINEが ONで、Download がOFFになっています。
 また、上図左の画面下方の「ライブラリ」から確認することもできます。「ライブラリ」をタップして下図「デバイス内の写真」で、スマホ内にあるフォルダが一覧表示されます。下図のように「カメラ・Screenshots・LINE」は既定でバックアップはON、「Download」はOFFになっていることが確認されます。ここで注目したいのは、多くの人が LINEで写真をやり取りしていますが、その LINEの写真も PCのGoogleフォトで直接扱うことができることです。


<スマホの写真をPCで扱う>
 以降は操作が容易な PCでの扱いで説明します。ここで、改めてこのページのトップに示した「Googleフォトのイメージ図」を再掲します。下図では4つのデバイスが、それぞれ任意のアカウントで同じクラウドを覗いています。ここで 同一人がスマホ(Android )と PC(Windows)のそれぞれのGoogleフォトに、同じアカウントでログインしたとしましょう。
 その状態は、スマホの「Googleフォト」から見ても、 PCのブラウザ Chromeで「Googleフォト」を開いて見ても、まったく同じ内容を見ることになります。言い換えれば、クラウドの写真はスマホから扱うのと同じように、PCからも自由に扱うことができるということです。

 Googleフォトのアプリは、Androidスマホには標準で搭載されていますが、PCではGoogleのブラウザ「Chrome」を利用して使うのが便利です。まず、Chrome のダウンロードとインストールをしてください。
 右図は Chrome(https://www.google.com/)のトップ画面で、「Googleアプリ」をクリックした図を示しています。ここで下方の「フォト」をクリックします。この URLは「ブックマーク」に登録しておきましょう。
 この項のまとめです。上図左で中央のGoogleフォト(ストレージ)は、ログイン中のすべてのデバイスからアクセスできます。ということは、一人のユーザがスマホで撮った写真をここにバックアップすると、同じユーザがスマホと同じアカウントで自PCのGoogleフォトにログインすれば、PCでも同じ写真をそのまま操作することができます。PC側で写真を操作するために、わざわざ写真データをスマホからPCへ移す必要がないということです。Googleフォトは何とも便利なツールで、ビックリです。

<PCで共有リンクの作成と送信>
 前述のように同一人がクラウドの写真を扱うには何の制約もありませんが、他ユーザとの間では「共有」しない限り それらの写真に触れることはできません。以下は共有リンク(URL)を作成して、写真を友だちにメールで送る手順をみていきます。
 平たくいえば、Googleフォトの「共有」とは写真データだけのWebページを作り、そのURLをメールに貼り付けて相手に送ることです。このWebページの写真には実体はなく、そのリンク情報をテキストで指定しているだけですから、ページは軽くなりメールで送れるという理屈です。写真そのものは送信元(クラウド)にあるので、メール受信者は必要に応じて送信元からダウンロードすることになります。

 さて、下図は PCのGoogleフォトのトップ画面です。ここから共有の手順をみていきます。

◇単一写真を共有する場合
 Googleフォトの写真をクリックして、右図上の「共有」をクリックします。次に右図中央の「リンクを作成」をクリック、「共有リンクの作成」で「リンクを作成」から、右図下で URLの「コピー」をクリックします。コピーした共有リンク(URL)を「Ctrl+C」でメールやLINEに貼りつけて送信します。
 この「共有」の物理的な意味は、クラウドにある写真をリンク先にしたWebページを作ることです。そしてページの共有リンク(URL)をメールなどに貼りつけて相手に送ります。送るのは重い写真ではなく軽いURLです。Webページの写真はクラウドにそのまま残ります。メールを受信した人は URLからブラウザを開いて、クラウドにある写真を見ることになります。送信者がクラウドの写真を削除すれば、相手はもう写真を見ることはできません。

◇複数データを共有する場合(アルバムを共有)
 複数の写真を共有する場合、まずアルバム(いくつかの写真をまとめたもの)を作るのが便利です。Googleフォトのトップ画面で、左ペインの「アルバム」をクリックします。「アルバム」の画面で「新しいアルバム」または「アルバムを作成」をクリック。「アルバムに追加」画面でアルバム名を記入して「+写真を選択」をクリック。表示される写真や動画を選択(一括選択は Shift+最後をクリック)したら、右上の「完了」ボタンを押します。次の画面で右上にある「共有」をクリックします。以下の手順は、単一写真の共有リンクを作成するの場合に同じです。
 さて、共有リンクのアクセス権は URLを知っているユーザはすべて閲覧できます。 特定のユーザのみのアクセス権は付けられません。また、URLの受信者は閲覧やダウンロードをするだけならGoogleアカウントは不要です。

◇共有リンクの解除
 PCのGoogleフォトのトップ画面で、左ペインの「共有」を選択します。下図「共有」画面でアルバムにマウスをあてると現れる「3点マーク」をクリックして、「アルバムを削除」をクリックします。


<保存容量は複数のサービスで共有>
 Androidスマホでクラウドの使用状況を見るには、上方のスマホ画面が3つ並んだ中央の図で、青枠で示した「アカウントの保存容量」から見ることができます。必要ならここから有料で容量をアップすることもできます。
 Googleアカウントを作成すると、「Googleフォト・Googleドライブ・Gmail」の3つのサービスで共通に使用できる無料ストレージ 15GB が付与されますが、そのストレージの名前を「Google One」といいます。



ページ
トップ