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Googleアプリの「同期」と「共有」の仕組み

(2023年07月20日)

 PCやスマホなどで何らかの操作をしているとき、今扱っている「アプリ(アプリケーションソフト)」の名前ぐらいは常に意識しましょう。よく使うアプリならメーカ名も覚えましょう。それと同時に、PCもスマホも100%同じコンピュータですから、その「基本ソフト(OS)」と、よく使うブラウザの名前も意識して覚えましょう。以下は実際のOSとブラウザのおさらいです。
・Microsoft PC:OS名 Windows、標準ブラウザ Edge
・Apple PC:   OS名 MacOS、標準ブラウザ Safari
・Androidスマホ:OS名 Android、標準ブラウザ Chrome
・iPhoneスマホ: OS名 iOS、標準ブラウザ Safari
 さて、Googleのアプリを扱うとき注目しておきたいのが、そのデータは基本的にクラウド上のストレージに保存される仕組みになっていることです。データをクラウドのストレージに置くことで、同一人が同じGoogleアカウントでログインすることを「同期」するといい、スマホとPCの間で直接のデータのやり取りが可能になります。さらに「共有」という手順を踏むことで友だちに大きなデータを安全かつ容易に渡すことができるようになります。

Googleのアプリのデータはクラウドに置く>
 Googleのこんな仕組みを右図「Googleドライブ」アプリの例で説明します。この図をじっくり眺めてください。多くの意味を含んでいます。
 右図でストレージの呼び方がちょっとややこしい。ストレージが無料で使える15GBまでは、「Googleドライブ」のようにアプリと同じ名前で呼びます。「Googleフォト」を使うときはストレージも「Googleフォト」と呼びます。
 さて、PCもスマホも技術的には 100%同じコンピュータですから、データはそれぞれの内部ストレージに保存するはずです。ところが、Googleのアプリでは PCもスマホも、データは自身の内部ストレージに保存して、さらにクラウドのストレージにも保存(アップロード)する仕組みになっています。ただし、スマホのクラウドへのアップロードは、既定値ではWi-Fi 接続のときのみ可能(モバイル時はOFF)になっています。
 なお、Googleドライブ・Googleフォト・Gmailのストレージは共用されており、データの合計が15GBを超えるとストレージは有料となり、一般名の「Google One」と呼びます。

<同1人の 異なる機器間のデータを「同期」する>
 Googleドライブを例にクラウドの効用を具体的に説明します。まず、同一人がスマホやPCなど異なる機器に同じGoogleアカウントでログインすれば、機器間でデータを「同期」して利用することができます。
 例えば、PCで作ったWordデータをGoogleドライブに置けば、何もせずそのままスマホで扱うことができます。スマホで撮った写真をそのままPCで見ることもできます。また、ブラウザのChromeはGoogleアカウントなしでも利用は可能ですが、Googleアカウントでログインすることで、パスワードやブックマークなどの環境をPCとスマホで同期できるようになります。

<他ユーザ にはデータを「共有」して渡す>
 上記のように、同一人なら「同期」を取れば クラウドのデータを扱うには何の制約もありません。ただ、他ユーザにデータを渡すときは「共有」しない限り、他ユーザはそれらのデータに触れることはできません。その大まかな操作手順は、『写真などのデータを選択して、「共有」ボタンを押し、「リンクを作成」から「URLをコピー」して、メールに貼り付けます』という説明に従います。唐突に「共有」や「リンクを作成」などの文言が出てきて、一瞬 何をいっているのか戸惑ってしまいます。
 「共有」は右図のような 3点を結んだアイコンで示します。その物理的な意味は、クラウドにある写真などのデータをホームページ化して、その共有リンク(URL)をメールの文面に貼りつけて相手に送ることです。ホームページ上の写真はクラウドにそのまま残ります。共有とはクラウドをWebサーバにして写真などのホームページを作ることです。「共有」ボタンを押すだけで、一般のホームページ作成と同じことをするのです。
 相手に送るのは重い写真ではなく軽いURLだけです。メールを受信した人は URLからWebブラウザを開いて、クラウドにある写真を見ることになります。送信者がクラウドの写真を削除すれば、受信者は写真を見ることができなくなります。写真が将来とも必要なら早めにクラウドから自PCにダウンロードしておいてください。
 なお、複数のスマホ間でデータの受け渡しをするときは、もう少し簡単に共有する方法もあるようですがここでは触れません。

<アプリ・データ・アカウント情報を自動バックアップする>
 Androidスマホにはインストールしたアプリ・保存したデータ・アカウント情報などを自動保存するバックアップ機能があります。スマホが故障したり機種変更したりするとき、元のデータを復元できるので便利です。この自動バックアップで保存されたデータは最新のもののみが保存され、容量の限度15GBには含まれないので、自動バックアップは「ON」に設定しておくことを奨めます。
 自動バックアップは「設定」~「システム」~「バックアップ」から設定できますが、既定値は「ON」になっています。Googleドライブの「3線マーク」~「設定」~「アプリの自動バックアップ」からも設定できます。また、「3線マーク」~「バックアップ」~ バックアップ画面の「雲形マーク」をタップして、保存されたバックアップの内容を確認することができます。


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